宅地建物取引士は、宅地建物取引業法に基づき定められている国家資格者であり、宅地や建物の売買、賃借等の取引に対して、公正かつ誠実に法に定める事務を行う、不動産取引法務の専門家です。
宅地建物取引士資格試験に合格し、都道府県知事の登録を受けていなければ、宅地建物取引士を名乗ることはできません。
宅地建物取引における重要事項の説明、重要事項説明書への記名・押印、３７条契約書面への記名・押印は、宅地建物取引士しかおこなうことができません。
宅地建物取引士は、宅地建物の取引の専門家として、公正誠実に業務を処理するほか、信用・品位を害するような行為をしないこと、必要な知識・能力の維持向上に努めなければなりません。
宅地建物取引士が不動産の売買や賃貸の取引に対し、購入者等の利益の保護および円滑な宅地建物の流通に資することにより、円滑な不動産取引を行うことができます。

一級建築士は、国土交通大臣の免許を受け、一級建築士の名称を用いて、設計・工事監理等の業務を行うものです。
一級建築士は、設計・工事監理に複雑・高度な技術を要する建築物を含むすべての施設の設計および工事監理を行うことができます。
二級建築士、木造建築士と一級建築士の違いは、「設計する建物に制限がない」ことです。
また、建築士は、設計、工事監理以外に、建築工事契約に関する事務、建築工事の指導監督、建築物に関する調査若しくは鑑定、建築物の建築に関する法令若しくは条例の規定に基づく手続の代理を行うことができます。
建築物の設計は建物の外観や内装のデザイン、間取りなど意匠的な部分に目を向けがちですが、建物を設計するためには法律や構造、防災などデザイン以外の部分も重要となります。一級建築士のもつ知識と経験を駆使することで、デザイン性や使い勝手がよく、耐震性や法規等の問題をクリアした建物を作ることができます。

土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記の専門家であり、他人の依頼を受けて、土地や建物の所在・形状・利用状況などを調査して、図面の作成や不動産の表示に関する登記の申請手続などを行います。
土地家屋調査士法を根拠とし、監督官庁は法務省となります。土地家屋調査士を名乗るには、法務省が実施する土地家屋調査士試験に合格した上で、事務所所在地の土地家屋調査士会へ入会して、日本土地家屋調査士会連合会に備える土地家屋調査士名簿に登録を受けなければなりません。
表示に関する登記手続きは、権利の客体を適格に登記簿上に公示することによって国民がもつ権利の明確化に寄与することを目的とした制度であり、土地家屋調査士が行う業務はきわめて公共性の高いものとなります。